2013年7月9日火曜日

2013 劇団通信7月号

 他人の喜びを自分のことのように喜べる人を見ると心から尊敬してしまいます。
多くの人の場合どこかでやっかんだり否定したり自分たちには幸運が回ってこないことを正当化するような言動に出くわすことがあります。ひどくなると他人の出世や昇格を祝福するどころか冷たい態度でひがんだり羨んだり、陰口をたたき果てはネットでありもしないことを書きたて批難中傷したりするような例は後を絶ちません。特に演劇界や芸能界のライバル関係にある役者たちのキャスティングに対する戦いはすさまじく、嫉妬心を募らせて相手を引き摺り下ろそうと企んだりします。

 このような嫉妬心やひがみは人間として本来誰もが持っている心の動きでしょうが、過度にならず適度に作用すれば競争心や向上心を燃え上がらせスキルアップにも繋がっていきます。しかし度が過ぎるとそのような感情は更なる妄想を掻き立て収拾がつかなくなるほど肥大化していきます。そして人を傷つけ信頼を失い、自分も悩み落ち込んで泥沼の中でもがき苦しむことになってしまいます。難しいことですが何事にも心を大きくして人の喜びを我がことのように思えるようになれば、人生はもっと楽しく輝いたものになるに違いありません。
 

 残念ながら私も71年も生きてきたのに未だに心大きく寛大になれない自分に時々嫌気が差してしまいます。判断を迫られる時でも白か黒かでない中間の色があることを忘れて後悔すること度々です。人生の修行は若い時よりも一層厳しく課せられているように思います。

2013 劇団通信6月号


小学生から中学生になったとたん劇団の子どもたちは部活との両立に悩まされています。ほとんどの公立の中学校で部活を強制しているらしいことを聞くと現行の柔軟性のない教育制度に憤りを覚えてしまいます。しかもそれが進学の内申書にも影響するというに及んでは、開いた口が塞がりません。
私は何も部活を否定している訳ではありませんが、部活以上に学外で活動している子に対して一律に部活を強制するようなことはやるべきではないのです。学校の授業が終わってすぐに帰宅して目的もなしにぶらぶらしているような子には部活の勧めも必要ですが、「子どもミュージカル」のように学校では体験できない立派な創作活動に携わっている子たちには部活は必要ないのです。
 
中学生時代に何かに対して夢中になり、それが将来の道に繋がりかねない大切な時期でもあるので、学外活動も含めて学校側は慎重に対応しなければならない筈です。ミュージカルを続けたいのに部活に入ってしまい、身動きが取れなくなって劇団を辞めてしまう子が何と多いことでしょう。一週間に一度の劇団のレッスンであっても部活を途中で抜け出せば友達や先生との人間関係が悪くなるという弊害?に悩まされ、これから伸びようとする折角の才能も花開かないままで終わってしまうことにもなりかねません。

劇団の子どもたちは吹奏楽部に入るのが多いようですが、公立の中学でもあるのに何十万円もする楽器を買わされるという話を聞くと、校長や顧問はリベートで小遣い稼ぎをしているのかと疑いたくなります。教育委員会は知らん顔ですかね。