2013年8月8日木曜日

2013 劇団通信8月号

 子どもたちの輝きを見ているとそれだけで心が洗われます。かつての自分にもそんな時があったのかと思いをめぐらせてみますが、幼少の頃の思い出は夢中で遊んだり泳いだり映画を見たりする断片的な行動の記憶しかなく、何を考えていたのか、どんな心の状態だったのか思い出そうにも全く浮かんできません。おそらく退屈したことなんてなかったような子ども時代はあらゆることに興味を持って楽しく遊びながら生きていたのでしょう。今思えばそれが輝いているということであり子ども特有の素晴らしさなのです。子どもたちの闊達な姿はただそれだけで宝物のような光を放ち私の心を癒してくれるのです。

 たくさんの劇団の子どもたちを見ているとミュージカルを通して出会えた友人関係が掛け替えのない宝物になっているような気がします。友達と一緒にやっている楽しさがミュージカルへの興味を高め演じることに意欲的になっていくのだろうと思います。何事もそこに存在する人間関係によって自身の立場を確認するもので、その環境によって積極的に打ち込めるか否かの大きな分かれ道に立たされることになるのです。友達によって子どもたちの将来も変わってくることが往々にしてあり、それだけに学校でも劇団でもどんな友達に出会えるかが運命の鍵を握る大切なポイントになるかもしれません。子どもに限らず大人の社会でも人との出会いによって大きな変化をもたらす人間関係、波長の合う人が寄り集まってくることを考えると自身を高めるための修練が何より大切なのではないかと思います。