2015年8月15日土曜日

2015 劇団通信8月号

毎日何かしら心がときめいたりワクワクするような楽しいこと、或は何かを見て感動するようなことがあれば私たちの脳はいつまでも健全に働くそうです。ある脳学者が言っていましたが常に感動したり楽しいことをしていると脳は新鮮な刺激を受けて衰退する事はありませんが、毎日大した変化もなくマンネリのような生き方をしていると脳がエコ的になって受け入れる容量が少なくなり認知症にもなりやすくなるというのです。

 老化現象というのは子どものような興味津々といった新鮮な感動がなくなるということでもあり、だからこそ常に新鮮な刺激を脳に与えられるような楽しいことや涙が出る程の感動などを求めて積極的に実践していかなければなりません。周りをみればそのような刺激が沢山あるのにも関わらずついつい横着になって出かけるのをためらってしまいがちですが、確かに若い時のような体力もなくなっているのでわざわざ電車に乗って劇場や映画館、美術館まで足を運ぶよりも家で横になってテレビでも見ていた方が楽だと思ってしまいます。楽だと思う気持ちに打ち勝つには余程の強い意志を持って行動に移さなければなりませんが健康でいる間は何もなくても病気になって初めて気がつくという愚かしさに打ちのめされるのです。

 近年ネット社会になってあらゆることが便利になり、それに伴って人々の生活も益々エコ状態になってきています。大型画面のテレビが普及したために舞台や映画も家の中で観られるようになり、時間とお金をかけて外に出かける必要もなくなってきました。だからこそ私たちの舞台もわざわざ出かけてでも観る価値のある作品を提供していかなければならないと強く思います。