2014年4月14日月曜日

2014 劇団通信4月号

三人の若い女性を主役にした「ダンスの朝」を九年振りに上演しました。一流のダンサーになることを夢見て競い合っている三人ですが、一人は子どもを孕んだためにダンスを中断し夢が遠のいていくと嘆きます。他の二人の仲間はダンスのことよりも生まれてくる子どものことを第一に考えるべきだと説得します。どうせ高いところを目指したって無理だからダンスは趣味程度に楽しくやればいいじゃないかと諭します。

ダンスに限らずスポーツやの仕事のことにしても妊娠した途端女性は大きな節目に立たされます。育児のことを考えると現役をそのまま続けるのは無理だと判断しがちですが、それでもオリンピックに出てメダルを取ったママさんもいるくらいですから、あくまでも本人次第ということになるのでしょうか。

「ダンスの朝」の子どもが出来た女性は一流を目指すことよりも子どもに夢を託す気持ちへと次第に変化していきます。それが母性愛だと劇中で言っていますが、我が劇団のお母さん達の中にも自分の夢を子どもに託して劇団に送り込んでくる人もいるようです。そして子どもが楽しく生き生きと取り組んでいるのを見て自分もやってみたいと若い頃の溌剌とした気持ちが蘇ってくるのでしょう。「まだ私にだってやれるわ!」と新たな意欲が出てきて子どもと同じような道にチャレンジして舞台に立っている人もいます。

そのように子育てが一段落ついたところで新たな楽しい人生が待っていることを考え、自分が本当に好きなことを今出来るところから少しずつやってみては如何でしょうか。