2015年11月3日火曜日

2015 劇団通信11月号

人との出会いは実に不思議なものです。ある人に出会ったのがきっかけで人生が大きく転換したり、さりげない形で出会った人といつの間にか切っても切れない長い付き合いになっていたりすることが儘あります。

「類は友を呼ぶ」或は「類は類をもって集まる」と言われていますが、どんな人と巡り会えるか、自分の生き方考え方によって形成された人格に対していろいろな人が集まってくるものです。しかしそれは必ずしも自分と同類と思う人だけではなく、真逆で自分の人生を妨害するために現れたのではないか思うような人、グループにしても組織にしても何故このような人が存在するのか、その人さえいなければ毎日がもっと楽しく憂鬱にならずに済むのにと思うような「困った存在」の人、誰の周りにも大なり小なりいるものです。

そこから逃げるために例え環境を変えたとしても、又同じような人が現れることになります。それは自分もその人と同類であって自分では思ってもいなかったような嫌な面が相手を通して鏡のように写されているかもしれないと考えることもできます。その人が自分の魂を向上させるために存在していると思えば、むしろ相手に対して感謝の気持が湧いてくるのではないでしょうか。

と、尤もらしいことを言っていますが、かく言う私もこれまで同類とは思えないような出会いが沢山あり、煩わされ、困惑し、反省し、苦しみ、気持を切り替えるという人間関係の難しさを実感しながら、今でも修行僧のような日々を送っています。
しかし長い人生を振り返ってみると、それらの人達によって鍛えられたために他人を「許す」ということが少し出来るようになってきました。