2013年6月27日木曜日

2010 劇団通信11月号

10月10日の日曜日、アイバンク主催の「ドナーファミリーの集い」に参加しました。この会では毎年恒例になった「大きな夢」児童劇団員のコーラスがプログラムの最後を飾るイベントとしてすっかり定着しています。以前は出演者をピックアップしていましたが数年前から「初台子どもミュージカル」の年間行事の一つとなり、今年も14人の劇団員が「翼を下さい」「光のリレー」「千の風にのって」の三曲を歌いました。
角膜移植をして目が見えるようになった喜びの声や、角膜を提供したドナーのご家族の声、特に逝去の慌ただしさの中で決断しなければならなかった尊いお話など聞いていていつも胸打たれます。この集いの日には私も自分の死後角膜が役に立つなら提供したいと毎年心新たに決意しますが、この会の性質上その高揚感や喜びといった明るい雰囲気にはなり得ず、重い空気が漂っている中で只静かに身を置いているだけです。
そんな時、重苦しい表情の皆さんの顔が、子ども達が壇上に上がった途端一瞬にして和やかな明るい雰囲気に変わってしまうのです。子ども達の純真な心洗われるような透明な歌声、劇団特有の振りを交えて元気に歌っている姿は神々しくもあり、いつも見馴れている子ども達とは思えない程の輝きを見せてくれたのです。
子ども達がいるだけで癒される不思議な力、そんな子ども達に毎日囲まれている私はつくづく幸せ者だと、いつになく荘厳な清々しさを味わったひとときでした。