2013年6月28日金曜日

2011 劇団通信10月号

カナダのワークショップに参加した日本の子ども達と一緒にトロントでミュージカル「ビリー・エリオット」を観劇しました。昨年の10月に私はロンドンでこの舞台を観て感動し、劇団の子ども達にも機会があれば是非観てもらいたいと思っていた作品でもあります。
幸いトロントで上演している時期と私たちの日程がうまく合ったために実現したもので、観劇した劇団員やスタッフにたくさんの刺激を与えてくれました。主役の12歳の男の子が素晴らしく、歌はもちろん、バレエ、ジャズダンス、タップ、ヒップホップ、アクロバット、そしてワイヤーアクションと信じられないような見事な演技に震えが止まないほど感動してしまいました。しかもその子と同じような実力を持った男の子が3人も控えており、交代しながら長期間の上演をこなしているのです。果たして日本にそのような子どもが1人でもいるのかと考えてみても皆無に等しいと言わざるを得ません。
ニューヨークとトロントは飛行機で1時間半の距離、ブロードウェイのヒット作品がトロントでも常に上演されている環境を考えると、カナダでもNYと同様のトレーニング出来る土壌がしっかりと確立されていることをうらやましく思ってしまいます。
この作品はブロードウェイでも、ロンドンのウエストエンドでも上演されていて、それぞれに主役が出来る男の子が何人も控えているのです。子ども達のレベルの差は歴然としており、日本でもこのような子どもを輩出できる環境を整えていかなければと、私たち劇団の使命を一層強く感じました。