2013年6月27日木曜日

2010 劇団通信12月号

10月の終わりにイギリスのロンドンに行ってきました。
往復旅費が無料になるほどマイレージが貯まっていたので思い切って出かけましたが、刺激一杯の一週間でした。
ロンドンのウエストエンドはNYのブロードウェイと並んで世界一の劇場街で毎日何十本ものミュージカルや芝居がロングラン上演されています。かつて私はNYとロンドンで一年おきに交互に観劇しようと思って実行したことがありますが、スケジュールや経済のことでいつの間にか間隔が空いてしまい、今回のロンドンは5年ぶりとなりました。5年前は阿部奈音子、霜島愛生と3人で行きましたが、その時観た演目も相変わらず同じ劇場で上演しているし、今回7つの劇場で観たミュージカルもいずれも盛況で、老若男女、夫婦やカップル、親子など日本では考えられない観客層で埋め尽くされていました。又、特に強く印象に残ったのは映像を巧みに取り入れた舞台美術の見事さ、あらゆる技術を駆使して観客を惹きつけていく舞台転換は、日本の舞台とはあまりにもギャップがあり過ぎて私の焦燥感を煽りたてることにもなりました。
勿論、比較になることではありませんが、描き割りセットで転換している私たちの舞台が時代に取り残されているような淋しい気持ちにもなりましたが、しかしどんなに美術や照明が良くても肝心な作品の中味が良くなくては意味がないと一人強がりのつぶやきを発しながら観ていた舞台もありました。