2013年6月28日金曜日

2012 劇団通信7月号

私のように年齢を重ねてくると肉体の衰えを感じるのが多くなってきました。
それは必ずしも体力的なことではなく肌の張り具合だったり、皺やシミ、あるいは頭髪のことなど鏡に向かう度に思い知らされています。花が咲き、やがてしおれ、枯れ落ちていくように生命あるもの全てが辿る道であるとは分かっていても、巻き戻しがきかない人生、これで良かったのか? やり残していることがまだ一杯あるのではないか?などの思いに至ります。そしてまだやれる時間はある筈だ!といい歳をして若者みたいな意欲がわき起こってきます。ところが周りにいる若者や育ち盛りの子ども達と接しているとあまりのギャップにたちまち打ちひしがれてしまいます。
こんなおじいちゃんに何が出来る? 人生経験や芝居のキャリアでは絶対に負けていない! と自らを鼓舞し心の中で反撃に出ます。ウサギとカメではないけどウサギにはもうなれない。のろりのろりとカメでいいからゆっくり進んで行こう、とは思っても時々ウサギのように走りたくなって息切れを起こし身体を壊してしまう。車の運転でもゆっくり行けばいいものを変な追い越し方をされると一気に逆襲に転じて追い越し、バックミラーを見てニヤリと満足。歳を考えなさい!と心の声が必死で訴えても車はアクセル踏むだけで息切れしないから関係ないと意気がってみせる。どうしようもない老人だと自分でも思うが性格だからと諦めるしかない。
私はちょうど七十歳になりました。これからの新しい人生を大いに楽しみながら、まだまだ前向きにガッツを持って進んで行こうと思います。