2013年6月28日金曜日

2012 劇団通信5月号

私は初めて「病に倒れた!」という気がしました。きっかけはちょっとした油断が引き金になり風邪をひきました。大したことないだろうと適当に薬を飲みながら稽古に通い、森プリの本番を迎え、終わった途端に完全にダウンしてしまいました。しかし、すぐに「やまと」と「アイバンク」の公演が控えています。無理をして稽古に出かけては震えが止まらなくなって高熱にうなされ、大病をしたことのない私にとって生まれて初めての経験となりました。
幻覚のように本番や稽古のシーンが目の前をよぎり何としても出かけなければと焦り、「やまと」の本番には最悪の状態で出ていきました。そして翌日が東京フォーラム。更に4日後熊本でのインタビューの約束もあり出かけていきました。そして新百合の最後の追い込みに顔を出し、ゲネプロでも鼻声で叫んでいました。
 「たかが風邪」と思っていたのが、もしかしたら命取りになるかもしれないとも思いました。若い時はすぐに回復したものが、知らず知らずのうちに疲れがたまって免疫力が低下したのか、日常の在り方を深く反省することにもなりました。身体あっての活動であり、適度な休養は絶対に必要であることも思い知らされました。スポーツジムで身体を鍛えているつもりでも、休養を取っていない身には疲労の蓄積にしかならなかったと愕然としました。
 幸い劇団スタッフは、今後の私のスケジュールを無理しないように調整してくれているし、その思いやりを素直に受け止めて回復に努めています。