2013年6月28日金曜日

2012 劇団通信2月号

「空いた口が塞がらない」というお粗末な出来事が政治は勿論警察や役所、民間企業にいたるまで最近とみに多く目立ってきています。イタリアの豪華客船の船長に至っては言語道断、そのような欠陥人間を船長にしていた会社側の責任も厳しく問われなくてはなりません。しかし事件とか不祥事が発覚する前に当事者の歪んだ人間性や行動を予測し防止するなんてことは不可能に近いことでもあります。人は誰しも完全ではなく欠点もたくさん持っています。そしてその欠落した部分を極力表に出さないようにして良い人間であり続けるための芝居をしているのです。ですから学歴や簡単な面接だけで人間の本質が分かるものでもなく、いわんや不祥事を起こすかもしれないなど誰にも見抜ける筈はありません。
人は誰でも魔がさして許されることではないと分かっていてもやってしまうことは往々にしてあります。だからと言って不祥事を容認していいことにはなりませんが、個人の人間性に依存するよりは企業や団体がシステムとしてチェック体制を強化することの方が重要であると思います。そのシステムが緩んでいるから「空いた口が塞がらない」事件が後を絶ちませんが、それにしても一人ひとりの人間性がもう少し向上すれば空いた口も半分ぐらいに縮まるのではないでしょうか。
人間性を高めるにはひとえに子どもの教育・しつけにかかっています。何でも与えられっぱなしの現代の子ども達、犬には厳しくしつけをしても我が子に甘い家庭ではどうしようもありません。